テクノロジー 2025年11月25日

Text by SPARK Daily

「ナイーブなほどシンプル」。OpenAIが2年以内に出すAIデバイスとは

「ナイーブなほどシンプル」。OpenAIが2年以内に出すAIデバイスとは

Photo: OpenAI

iPhoneの生みの親が、次に作るのはiPhoneを否定するデバイスだという。サム・アルトマンとジョナサン・アイブが語るのは「平和で穏やかな」AI体験。通知もSNSも、画面すらない。いったいどんなデバイスなのか?

シンプルさへの回帰

「見た人は『それだけ?とてもシンプルだ』と言うでしょう」

OpenAIのサム・アルトマンCEOは、11月24日にサンフランシスコで開催されたエマーソン・コレクティブのDemo Dayでこう語った。エマーソン・コレクティブは、スティーブ・ジョブズの未亡人ローレン・パウエル・ジョブズが設立した社会変革組織で、毎年革新的なプロジェクトを紹介するイベントを開催している。

OpenAIとAppleの元チーフデザイナー、ジョナサン・アイブが共同開発中のAIデバイス。詳細は明かされていないが、スクリーンレス、ポケットサイズと噂される。現在はプロトタイプ段階で、2年以内のリリースを予定しているという。

アルトマンは、iPhoneを「最高傑作のプロダクト」と称賛する。自分の人生を「iPhone以前」と「iPhone以降」で定義できるほどだ。

しかし、同時にこう批判した。「現代のデバイスやアプリを使うとき、タイムズスクエアを歩いているような気分になる。光が顔に当たり、人がぶつかり、ノイズが鳴り響く。落ち着かない」

iPhoneを生んだアイブが、iPhoneを批判する

通知の洪水、ドーパミンを追い求めるSNS。アルトマンが指摘するのは、現代のテクノロジーが「平和で穏やか」とは程遠いという現実だ。

では、新しいAIデバイスはどうあるべきか?

「湖のそばの山のなかにある、最も美しいキャビンに座っているような。平和で穏やかな体験」とアルトマンは言う。

デバイスはユーザーのために情報をフィルタリングし、適切なタイミングで必要な情報だけを提示する。「時間をかけて信頼を築き、あなたの人生全体を理解する文脈認識を持つ」という。

ジョナサン・アイブもこう語った。「ナイーブなほどシンプルに見えるソリューションが好きです。知的で洗練されているのに、触りたくなる、威圧感がなく、無意識に使える──ほとんど考えずに使える、ただのツール」

これは、アイブが30年以上追求してきたデザイン哲学の到達点だ。iPhoneからApple Watchまで、彼が一貫して目指してきたのは「使うことを意識させない」デザイン。技術を透明にし、人間の体験を前面に出す。

2年後、スマホはどう見えるのか

スマートフォンが登場してから約15年。私たちは画面を見続け、通知に追われ、気を散らされてきた。

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アイブとアルトマンが挑むのは、「引き算」の極致だ。画面を削ぎ落とし、通知を排除し、AIに任せる。ユーザーは、デバイスではなく、目の前の現実に集中できる。

2年後、このデバイスが登場したとき、スマートフォンはどう見えるのだろうか?

Source: TechCrunch ほか

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