リーク:ロシアがベラルーシを乗っ取る計画を示す文書

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【要約】

Yahoo Newsの報道によるとロシアのベラルーシとの統一に向けた戦略的計画の概要を記したリーク文書がリークされた。

この計画は、「連邦国家の強化に伴うロシア連邦の国家安全保障の確保分野におけるロシア連邦の国家政策の基本」と題され、共同軍事部隊の創設や外交政策の調整など、両国の緊密化を目指した様々な施策が詳述されているという。また、将来的にベラルーシがロシアに統合され、構成共和国となるシナリオも想定されているという。

この文書が流出したことで、ロシアがこの地域でさらに影響力を拡大しようとしているのではないかと懸念する向きもある。

 

【本文抜粋】

 ロシアがベラルーシと統一するための戦略をまとめた文書が流出し、この地域におけるロシアの影響力拡大の意図について、一部の観測筋の間で懸念が広がっている。連邦国家の強化に伴うロシア連邦の国家安全保障の確保分野におけるロシア連邦の国家政策の基本」と題されたこの文書は、合同軍事部隊の創設、外交政策の調整、より深い経済統合など、両国の緊密化を目指した方策を提案している。

 戦略文書では、「単一の防衛空間」の確立、共同軍事部隊の創設、防空システムの共有、外交政策の調整と外部脅威への共同対応などが提案されている。また、統一税制、協調関税政策、エネルギー・交通・通信の統一市場など、経済統合の深化のための計画も示している。

 ベラルーシのロシアへの統合を明確に求めてはいないが、ベラルーシがロシア連邦の構成共和国となるシナリオを想定し、統合プロセスを監督する新しい統治機関の設立を提案している。

 この文書が流出したことで、ロシアがベラルーシを併合することで、この地域への影響力を拡大しようとしているのではないかとの懸念が一部で出ている。しかし、ロシア政府関係者は、この文書は単に両国の関係を深めるための継続的な努力を反映したものであり、いかなる統合も自発的に行われるものであるとして、そのような懸念を抑えている。

 また、ベラルーシの一部からは、ロシアとの関係が深まれば、同国の独立性や民主主義制度がさらに損なわれると、野党関係者や活動家が警告を発している。

  欧米諸国では、ロシアがこの地域で影響力を拡大しつつあるとして、より強い対応を求める政策立案者やアナリストもおり、流出した文書は議論を呼んでいる。しかし、この文書が長年にわたるロシアの政策を反映しており、必ずしもモスクワのアプローチに大きな変化をもたらすものではないとして、流出した文書に過剰反応しないよう注意を促す声も上がっている。

  今回の文書流出は、米国とその同盟国が、選挙への干渉や人権侵害など様々な問題でロシアに制裁を科し、ロシアと欧米の緊張が高まっている中で起きたものである。また、ベラルーシでは2020年の大統領選挙が紛糾し、その後、野党やデモ参加者への弾圧が行われ、政治的な不安が高まっている中での文書となった。

  全体として、ロシアのベラルーシとの統一戦略をまとめた文書が流出したことで、一部のオブザーバーの間では、この地域で影響力を拡大しようとするロシアの意図について懸念が高まっています。ロシア政府関係者は併合に関する懸念を軽視しているが、今回のリークによって、特にベラルーシの独立性と民主主義制度にとって、両国の関係が緊密化することの潜在的なリスクが浮き彫りになった。また、今回の情報漏洩は、西側諸国で、ロシアがこの地域で影響力を拡大しようとしているとの見方に対して、どのように対応すべきかという議論に火をつけた。

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